4/10/2012

「ネイティブスピーカー」コンプレックス



日頃「英語のネイティブチェック」の仕事も依頼されます。翻訳会社が私はドイツ人である事を承知している上で・・・
だが、再度指摘する必要もないだろうが、私は(英語の)「ネイティブスピーカー」ではない。昨日ある会社から「英文チェックの仕事」に関する問い合わせが来たが、上記の事を指摘して、その仕事がキャンセルなった。それはそれで結構で筋が通っている。

しかし・・・
単にチェックする人は「ネイティブスピーカー」である事だけでは助かりません。
以前私の英訳文(手術に関する論文)が所謂ネイティブスピーカーで「校正された」。
その結果も見せてもらった。
(英語の)文法はあったかもしれないが、その通り手術を行えば、患者を確実に殺害する指示書となった。
つまり、チェックする人は該当する専門分野の少なくとも基本的な知識が無ければ、チェックする言語が母国語である事だけは助かりません。

私はドイツ人だがドイツ語で書かれている法律や経済などに関する文章を読んで、十分理解出来ないから、ドイツ人であってにもかかわらずそのような文章のチェック出来ません。

翻訳は「母国語に」や校正なども「母国語を」であるべきのは言うまでもない基本の基本だ。だが、上記の理由で「ネイティブスピーカー」と言う概念に執着するのは間違っていると思う。

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