12/31/2012

日本語の不思議


こちらは外人だからあれこれが分からないのも特別驚くことないだろう。それでも2-3妙だなと思った事を書いてみよう。

1) ウインド・ブレーカー
昔病院に働いた。その時大体二人は一つの治療室をシェアーした。ある時同じ部屋で仕事した仲間が「俺は買い物に出かけるぞ。ウインド・ブレーカー買いに行く。」と嬉しそうにいった。
私は多分かなり馬鹿な顔したでしょう。えっ・・・ "window breaker" (その用に聞こえた)会に行くの???そのへんの石ころじゃだめなの?
窓を割るには石が最適だと子どもの頃から常識だと信じ、わざわざ買い物まで行く必要ないだろう。カタカナの弊害かこちらの勉強不足。

2) すてっちゃった
同じ頃病棟で仕事をしているうちに今まで面倒を診た患者がある日から部屋にいなかった。担当の先生(その病院の東洋医学研究所を設立した先生)にあの患者の事で尋ねると「あっ・・・ あの人はすてっちゃった。」
捨てる!人を捨てる!!ゴミ箱に???多分下あごがぱかっと空いちゃったでしょう。
だが、更に尋ねるとそれは「捨てる」の事ではない。病棟で「死ぬ」と言う言葉が嫌がられるから、それに相当する患者が分からないドイツ語 = sterben を使って、更にちゃんとした発音何れに出来ないから日本語ぽく、なまった感じで発音すると「すてっちゃう」になる。一種の暗号だ。患者がなくなりましたの事。

3) 病院を治療現場では年中治療者と患者の間に「ムンテラ」を行うそうだ。病院に働き始めた頃一日何十回も聞いたでしょう。それも又先の先生に聞いて見ると「お前はドイツ人だろう。何でわかんないのか」と言われた。
どうやら「ムンテラ」は "Mund" + "Therapie" と言ったドイツ語から出来た。出来たといっても日本人は勝手に作った、ドイツ語には存在しない言葉は"Mund"=口 + "Therapie"=治療で出来ている新語だ。しかし、もしドイツ語だったら「口腔治療」のような意味を持つ。
本当は「説得療法」のことを言いたいんだが・・・

No comments:

Post a Comment